人生100年時代と謳われる今、そのトップランナーとなる“新しい50代”。
仕事や家庭、そして女性として、今まで「これが私」と思ってきた場所やカタチが変化する中、
これから先のミライを生きるため、自身の変化を迫られます。
今回お届けするのは、自身でもがきながらアイデンティティチェンジを成し遂げた、
50代女性のストーリー。
そして、女性の変化のそばにいて、いつも背中を押してくれるのがオシャレ。
そう、だから大人女性はいつも強くいられるのです。
成熟した女性たちのアイデンティティチェンジストーリーと、その新しい一歩の背中を押した愛しきアイテムたちを共にご紹介します。
<Person.2>
フリーPR 椿原順子さん(54歳)の場合
50代は、キャリアも人生もオシャレも、自分でデザインしていく

<これまでの私>
50歳過ぎてヘッドハンティングされた大手アパレルブランドでの会社員時代は、自社のアパレルブランドしか着用を許されていませんでした。常に女性らしいデザインやシルエットの服を身に纏い、会社の顔として突然お客様に会っても好感度の高いファッションを意識。私らしさのある服を封印していた時代です。
ストレスで8kg激太り。会社を退職し、フリーPRとして「私らしさ」を大切に仕事に取り組んで
高校時代での短期留学の経験から、渡米しアメリカでの大学進学を決意。大学ではPRを専攻していました。卒業後は帰国し外資系医療機器に入社するものの、仕事と育児の両立はカラダを壊して退職。昔は今ほど制度も整っていなかったですし、凝り性なので無理をしてしまったんですね。その後は、子育て時代に出会ったオーガニックコスメを追求していくうちにさまざまなブランドと関わり、PRを依頼されるようになりました。フリーのPRとして実績を積んで活躍していた頃、大手アパレルブランドに部長代理としてヘッドハンティングされたんです。
しかし既に50歳を過ぎていて、今さら正社員として働くメリットや自由な生活を手放すこと、また今までの人脈をリセットすることの怖さなどからお断りしようと考えていました。そんなとき「辞めたくなったらいつでも辞めればいい。それよりも50歳過ぎて正社員に来て欲しいなんて名誉なことだよ」と友達に背中を押されて入社を決意。僅か1年半の正社員時代でしたが、激務とストレスで8kも太ってしまい、体力の限界を感じて退職することにしました。
現在は新たな家族として迎え入れた保護犬との生活もスタートし、大手アパレルブランドでの知識
と経験を活かしてフリーのPRとして再出発したところです。
現在54歳。正直フリーとして将来に不安がないと言えば嘘になりますが、いつだってワガママに自分の思うように生きてきたんです。5年前の「私」は今の「私」が想像できなかったように、5年後の「私」も今の「私」が作る未来の延長線。とにかく今は全力でフリーPRとして、できることをやってみたいと思っています。